耳鼻咽喉科で診る主な病気や症状
におい玉(膿栓)
におい玉とは?
口を開けると、のどの奥の両脇に扁桃腺があります。
扁桃腺は、外部からの異物、細菌、ウイルスなどの侵入を防ぐ役割をしていて、そこには沢山の穴が開いています。
その穴に細菌の死骸や食べ物のカスなどが溜まることがあります。
その溜まったものが、「におい玉」(膿栓=のうせん)と呼ばれていて、米粒大のものから小指の爪ほどの大きさのものまで様々です。
咳やくしゃみでポロッと出てくることもあります。
症状
「におい玉」が大きい場合は、のどの異物感を感じます。
また、口臭の原因になる場合もあります。
そして「におい玉」は、つぶすと悪臭がします。
治療方法
におい玉があっても、すぐ消えてしまう場合は、治療の必要はありません。消えないようであれば、取り除きます。
当院では、吸引やピンセットで取り除く、扁桃腺を圧迫して押し出す、生理食塩水で洗い出すといった処置を行います。
ただし、すべて取り除くことが出来ない場合もあります。
また、扁桃腺そのものが炎症を起こしている場合は、抗菌剤を処方します。
予防&アドバイス
普段からうがいを心がけ、「におい玉」が溜まりにくいようにします。
しかし、「におい玉」を完全に予防することは難しいので、気づいたら早めに耳鼻科を受診しましょう。
なお、ご自身で「におい玉」を取ることは、扁桃腺や喉の粘膜を傷つけてしまう場合もあるので控えましょう。
文責 坂井 邦充(日本耳鼻咽喉科学会認定専門医)